- 関税がいくらかかるのかイメージできない
- 仕入れ価格以外にどんな費用があるのか不安
- 少額でも関税がかかるのか知りたい
- 計算方法や支払いタイミングがわからない
中国から商品を仕入れるとき、「関税って結局いくらかかるの?」と不安になりますよね。

私も輸入を始めた当初、予想外の請求に驚いたことがあります。
でも、実はポイントさえ押さえれば、関税の仕組みは意外とシンプルなんです。
この記事では、中国輸入における関税の基礎知識から、計算方法、注意点までを初心者向けにやさしく解説しています。
「いくらから関税がかかるの?」「商品ごとの税率は?」「計算ツールはある?」といった疑問に、ひとつずつお答えしていきます。
初めての中国輸入でも損しないよう、この記事を参考にしながら安心して進めていきましょう!
- 中国輸入時にかかる関税・消費税・手数料の基本
- 商品ジャンル別の関税率と計算例
- 配送方法による違いと初心者におすすめの方法
- 無料で使える関税計算ツールの紹介
中国輸入すると関税はかかるの?まずは基本をチェック!


関税とは、外国から輸入される商品に対して国が課す税金のことです。
副業や個人ビジネスで中国から商品を輸入する場合も例外ではなく、一定の条件を満たすと関税が発生します。
特に物販ビジネスを始めたばかりの初心者の方は、「個人だから関係ない」と思いがちですが、仕入れた商品の種類や金額によってはしっかり課税されます。
中国から輸入したら、なぜ関税がかかるの?
関税がかかるのは、国内産業を守り、税収を確保するためです。
中国製品は安いため、日本製品との価格差が大きくなりがちです。
そのままだと日本製品が不利になるため、国が関税をかけて価格差を調整しています。
また、関税は税金としての役割もあり、国の財源の一部になっています。
個人輸入と商業輸入の違いってなに?
中国輸入には「個人輸入」と「商業輸入」があります。
それぞれの違いは以下の通りです。
- 個人輸入:自分で使う目的で海外から商品を取り寄せること。
- 商業輸入:販売を目的として輸入すること。少数の輸入で少額の利益でも第三者に販売する際は商業輸入になります。。
個人輸入は関税の対象から外れることもありますが、商業輸入は基本的に課税対象です。
仕入れた商品の数量や内容、配送方法などによって税関での扱いが変わるため、ビジネス利用の場合は商用輸入として申告する必要があります。



アリエク・SHEIN・TEMUは、ほとんどが「個人輸入」として扱われます。
中国輸入で関税はいくら?金額の目安と注意点


日本では、課税対象額(CIF価格=商品代金+送料+保険料)が1万円を超えると関税がかかる可能性が出てきます。
ただし、課税されるかどうかは商品ジャンルや税関の判断にもよります。
個人輸入でも、まとめて購入して合計金額が高額になる場合は注意が必要です。
税関では以下のように定められています。
海外から商品を輸入する場合、個人使用の品物または贈り物であっても、原則としてその商品に対して関税が課されることとなりますが、一般貨物または郵便小包を利用した場合で、課税価格の合計額が20万円以下の場合には、一般の関税率とは別に定められた簡易税率が適用されます。
少額輸入貨物の簡易税率 : 税関 Japan Customsより
- 課税価格が1万円以下の貨物の場合、原則として、関税、消費税および地方消費税は免除されます。ただし、酒税およびたばこ税・たばこ特別消費税は免除になりません。また、革製のバッグ、パンスト・タイツ、手袋・履物、スキー靴、ニット製衣類等は個人的な使用に供されるギフトとして居住者に贈られたものである場合を除き、課税価格が1万円以下であっても関税等は免除されません。
- 個人の方がご自身の個人的使用の目的で輸入する貨物の課税価格は、海外小売価格に0.6を掛けた金額となります。その他の貨物の課税価格は、商品の価格に運送費および保険料を足した金額になります。
- 上記の関税率とは別に内国消費税(消費税、酒税など)および地方消費税が別途課税されます。また、無税のものについては、内国消費税および地方消費税のみが課税されます。
- 郵便物の重量制限などのため2個以上に分割されている場合は、この合計が課税価格となります。
- 次のものについては、「少額輸入貨物に対する簡易税率表」は適用されません
ここで重要なのは、1番と2番に書いてある内容になります。



わかりやすくまとめると以下のようになります。
個人・商業輸入の課税対象早見表
区分 | 課税対象額の算出方法 | 免税の条件 | 関税がかかる金額の目安 | 備考 |
---|---|---|---|---|
個人輸入 | 商品代金×0.6 | 課税対象額が1万円以下 | 課税対象額が1万円以上(商品価格で約16,666円以以上) | 一部除外品あり(革製品、ニット、たばこ、酒類など) |
商業輸入 | 商品代金+送料+保険料(すべて課税対象) | ―(1円から課税対象) | 課税対象額が1万円超 | 目的が販売・業務用と判断された場合 |
共通 | ― | ― | 20万円以下:簡易税率適用 | 20万円超:実行関税率(品目ごとの詳細税率)が適用 |
- 革製品・ニット・たばこ・酒類などは、1万円以下でも免税対象外。
- 課税価格が
- 20万円以下:簡易税率
- 20万円超:実行関税率が適用されます。



「難しくて、全くわからん!」という初心者の方は、以下の2点を覚えておきましょう。
原則として、課税価格が1万円を超えると関税が発生します。
個人輸入では、総額16,666円を超えると課税対象になるので注意しましょう。
関税の計算ってどうやるの?初心者向けにやさしく解説!


関税は個人輸入の場合「商品代金× 60%」、商業輸入の場合「商品代金+送料+保険料」が課税対象額です。
関税の計算に使われる「CIF価格」と呼ばれるものは、商業輸入した場合に使う「商品代金+送料+保険料」を足した合計額のこと。
商業輸入は商品代だけでなく、送料や保険料も課税対象になることを覚えておきましょう。
具体的にどのくらい?関税の目安と計算例
たとえば衣類などのアパレル商品は、10〜30%程度の関税率が設定されています。
今回はわかりやすく、例として
- 商品:服
- 価格:5000円
- 個数:2個
- 税率:10%
以上の内容で計算してみます。
個人輸入の場合の例
課税対象額=商品代金×60%➡10000×0.6=6000
6000円に税金がかかることになります。
関税額 = 課税価格 (6000円)× 関税率(10%)➡6000×0.1=600
600円の関税がかかることになります。
つまり、合計10600円の支払いになります。



今回は試しに計算しましたが、本来は課税価格 (6000円)が1万円以下だと税金は0円ということです。
商業輸入の場合の例
課税対象額=商品代金+送料+保険料➡10000+500+1000=11500
11500円に税金がかかることになります。
関税額 = 課税価格 (11500円)× 関税率(10%)➡11500×0.1=1150
1150円の関税がかかることになります。
つまり、合計12,650円の支払いになります。
関税額以外にも消費税なども加わるため、最終的な支払いはさらに増えることになります。
個人輸入と商業輸入では、2050円もの差額が生まれてしまいます。



この関税に注意しないと、個人でも高くついてしまうことがありますよ!
関税+消費税+手数料の合計額を知りたい!
関税のほかに、消費税(商品代+関税に対して10%)と通関手数料(業者ごとに異なる)も請求されます。
関税以外にかかる費用は、下記の見出し「関税以外にかかる費用(消費税・手数料)」で解説しています。
上記の計算(関税の目安と計算例)をもとに関税以外も計算して合計金額を出してみます。
個人輸入:課税対象額6000円・関税10%
- 関税:600円
- 消費税:約1060円(10600円 × 10%)
- 手数料:約200円(例)
合計:1860円が追加でかかる計算になります。
商業輸入:課税対象額11500円・関税10%
- 関税:1150円
- 消費税:約1265円(12650円 × 10%)
- 手数料:約200円(例)
合計:2615円が追加でかかる計算になります。



あくまでも一例なので、本来はもう少しかかります。
初心者におすすめの関税計算ツール&中国輸入代行


初心者の方は関税の計算が難しいと思います。
そこで便利なのが、関税計算シミュレーターです。
商品単価・数量・関税率とその時の為替レートを入力するだけで、簡単に関税金額を出してくれます。
ぜひ、活用してみてください。
関税計算趣味レーターはこちら⇩
購入した商品の税率が分からない方は、税関の公式「輸入統計品目表」で正確な税率が確認できます。
めんどくさいことは代行業者へ
ここまで、関税や消費税など、個人で対応するにはちょっと面倒な内容が多かったかもしれません。
特に初心者の方にとっては、正直「頭が痛い…」と感じる部分もあったと思います。
そんなややこしい手続きをまるごと任せられるのが、「中国輸入代行業者」です。
以下の記事では、初心者にも使いやすいおすすめの代行業者を紹介しています。
「自分でやるのは大変そう…」と感じた方は、ぜひチェックしてみてください。


商品によって関税率が違う?ジャンル別にチェック!


関税率は、商品ジャンルごとに異なります。
以下に代表的なジャンル別の関税率目安を紹介します。
あくまで個人輸入時(商用ではない)の一般的な参考値です。
最新情報は税関サイトで確認をしてください。
ジャンル | 商品例 | 関税率の目安(個人輸入) | 備考 |
---|---|---|---|
衣類・ファッション | シャツ、パンツ、コートなど | 10〜16% | 素材によって異なる(綿・化繊など) |
靴・サンダル | スニーカー、革靴 | 15〜30% | 材質や用途により異なる |
アクセサリー | 時計、ネックレス、ピアスなど | 無税〜5% | 一部高額品は別途税がかかる場合あり |
家電・ガジェット | スマートフォン、タブレット | 無税 | 原則として携帯電話・PCなどは無税 |
パソコン・周辺機器 | ノートPC、プリンタ、HDDなど | 無税 | 大部分が無税対象 |
玩具・ホビー | フィギュア、プラモデルなど | 0〜4% | 材質(プラスチック・金属等)によって異なる |
化粧品・スキンケア | 化粧水、乳液、メイク用品 | 無税〜3.9% | 輸入量や成分によって薬機法に注意が必要 |
食品・飲料 | お菓子、缶詰、ジュースなど | 10〜35% | 種類によって大きく異なる、輸入規制も多い |
バッグ・財布 | 革バッグ、ナイロン製ポーチ等 | 10〜16% | 素材やサイズで関税率が変わる |
家具・インテリア | イス、テーブル、照明など | 無税〜5% | 木製品は植物検疫が必要な場合あり |
同じ価格でも、ジャンルによって最終的な関税負担が大きく変わることに注意が必要です。
事前に仕入れ予定の商品の関税率を調べておきましょう。
正確な関税率は、税関の公式「輸入統計品目表」で確認してください!
配送方法によって関税が変わる?業者ごとの違いとは


DHL・EMS・FedEx…どの配送方法がいいの?
配送業者によって、通関処理のスピードや関税の扱いに差があります。
以下は代表的な業者と特徴です。
- DHL / FedEx(民間系):通関処理が早く確実だが、関税がかかる可能性は高い
- EMS(日本郵便):比較的スムーズで、関税も緩めに見られる傾向
- ePacket / AliExpress Standard Shipping:安価で使いやすいが、通関に時間がかかることも
初心者や少額輸入の場合は、EMSまたはePacketが扱いやすく安心です。
送料にも関税がかかる!見落としやすいポイント
商業輸入では、送料や保険料にも関税がかかるので注意です。
「CIF価格(商品代+送料+保険料)」が課税対象になるため、送料が高くなると関税も上がってしまいます。
安く仕入れても、送料次第でトータルコストが高くなることもあるので、送料込みの価格でしっかり計算することが大切です。



これから副業として利用するときのために、覚えておいて損はありませんよ。
初心者におすすめの配送方法はこれ!
- EMS(日本郵便):信頼性が高く、書類対応も比較的簡単
- AliExpress Standard Shipping / ePacket:コスト重視・小口取引向けに最適
まずは少量から始め、トラブルが少ない配送業者を選びましょう。



アリエク・SHEIN・TEMUなどは、送料無料がほとんどなので、安心ですね。
関税以外にかかる費用(消費税・手数料)


関税計算で少し触れましたが、関税以外にもかかる費用があります。
関税以外に、以下のような追加費用がかかります。
- 消費税:CIF価格+関税の合計に対して10%
- 通関手数料:業者によるが、200〜1,000円前後が一般的
- 立替手数料:配送業者が税金を立て替えてくれた際に加算される場合あり
消費税は「輸入消費税」と「地方消費税」の2つで構成されています。
輸入消費税(7.8%)と地方消費税(2.2%)の合わせた10%が消費税として一括で徴収されます。
関税を含めた計算方法は「関税の計算ってどうやるの?初心者向けにやさしく解説!」を参考にしてみてください。
よくある質問(FAQ)


- 1万円以下の輸入でも関税はかかりますか?
-
基本的にCIF価格が1万円以下であれば関税・消費税ともに免除されますが、商品や配送方法によっては例外もあるため注意が必要です。
- 関税はどのタイミングで請求されますか?
-
多くの場合、商品受け取り時に代引き形式で支払います。事前通知がある場合もあります。
- 中国輸入で関税がかからない方法はありますか?
-
少額で個人使用目的の輸入であれば、関税が免除される場合があります。
また、関税率が0%の商品(例:一部電子機器)を選ぶのもひとつの方法です。 - 関税の支払いはどこで行いますか?
-
商品を受け取るときに配送員へ支払うのが一般的ですが、事前にオンラインでの決済が求められるケースもあります。
- 税関で止まったらどうすればいい?
-
税関から連絡が来た場合は、用途確認やインボイスの再提出などに対応する必要があります。
配送業者のサポートに従って手続きを行いましょう。
まとめ


中国輸入を始めると、誰もが一度は不安になるのが「関税」の問題です。
「そもそも関税って何?」「いくらかかるの?」「どうやって計算するの?」と、初めての方にとってはわからないことばかりですよね。
この記事では、中国輸入における関税の基本から、計算方法、配送業者ごとの違い、さらに商品ジャンル別の関税率や注意点までをわかりやすく解説してきました。
副業で中国輸入を考えている方や、すでに仕入れを始めている初心者の方に向けて、関税に関する正しい知識と実用的なノウハウをまとめています。
特に押さえておきたいポイントは以下の通りです。
- 関税は商品ジャンルや金額、配送方法によって大きく異なる
- 関税の対象となる金額(CIF価格)には送料や保険料も含まれる
- 少額の個人輸入でも、条件次第で関税や消費税がかかることがある
- 消費税は「商品代+送料+関税」に10%がかかる仕組みになっている
- 関税の支払いは商品受け取り時に代引き形式が一般的
- 初心者は、関税率の低いジャンルやEMS配送を選ぶのが安全
- 無料の関税計算ツールを使えば、コスト見積もりも簡単にできる
この記事を読むことで、「中国輸入=関税が難しい・怖い」というイメージが少しでも払拭され、実際の仕入れに自信を持って取り組めるようになるはずです。
今後、輸入量や商品ジャンルが増えるにつれ、関税との付き合い方も変わってきますが、基本を押さえておけば、どんな状況にも対応できるようになります。
中国輸入ビジネスをスムーズに進めるためにも、今回の内容を参考にしてください。
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